多くの人が悩む「田舎者」コンプレックスを一流アスリートが感じないワケ

今こそ知りたい! 「方法論」より「目的論」(5)
問題を解決しようとがんばっているけれど、自分が少しかわいいゆえに、その場しのぎの決断を繰り返す――そうして本来の「目的」を見失い、「方法論」ばかりに目を向けるこの国のリーダーたち。一方、一流アスリートたちは、「なぜ?」「どうして?」を繰り返し掘り下げて、正しい戦略のもとに正しい努力を積み上げて成功を収めている。
スポーツアパレル「アンダーアーマー」の日本総代理店・株式会社ドーム代表取締役CEO・安田秀一著『「方法論」より「目的論」「それって意味ありますか?」からはじめよう』より注目の章を短期連載!

「田舎者」コンプレックスは自分が生み出している

地方出身の人は、「私は田舎者だから東京が怖くて」というようなことを自嘲気味に言ったりすることがあります。

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ただ、よく考えてみると、この言葉はとても不思議なものではないでしょうか。本来は東京にも地方にもいいところや悪いところがあって優劣など存在しないはずです。東京に住んでいることが偉いわけでもなければ、田舎に住んでいるのが恥ずかしいことなどあるわけがありません。しかも、もっと言ってしまえば、東京に住んでいる人の大多数は、地方からやってきた人たちです。

 

そのような意味では、地方出身者が「田舎者」などと自ら劣等感を感じる必要などまったくないはずです。しかし、令和の今でもこのような言葉が存在して、地方出身者の中には、コンプレックスを抱いている人たちもいます。

中には自分が田舎者だからということで、そこまで自分に自信が持てず、「こんなことは無理かもしれない」と、自分の可能性を制限してしまっているような人もいます。

そもそも、江戸時代までは幕藩体制なので、地方はそれぞれが言ってみれば一つの「国」でした。江戸は徳川家の拠点とはいえ、地方の人々は自分の国に誇りを持ち、江戸に対して引け目を感じるようなこともありません。しかし、それが明治時代になって、東京一極集中の中央集権型国家がつくられたことで激変します。西欧列強に負けないため、「富国強兵」のかけ声とともに、優秀な人材も、国家機能も、民間企業もほとんどすべてが大都市・東京に集約されたことで、地方の衰退が始まってしまったのです。  

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