「目的」を明確にすることで、人生の“成功”の形は変わる

今こそ知りたい! 「方法論」より「目的論」(8)
安田 秀一 プロフィール

「幸せ」を価値基準にすることの大切さ

結局は哲学的な話になっていくのですが、個人であっても組織であっても、そして日本社会においても、結局はすべて「人間」がベースになっていることは間違いありません。そんな人間の「目的」は何かと言ったら、ここにたどりつくというのは、さまざまな神話、哲学、思想など人類の歴史が証明しています。

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もちろん、そんな堅苦しい話をしなくても、実際に自分自身と深く向き合ってみれば、これが「究極の目的」だということがよくわかるはずです。

たとえば、この記事を読んでくださっている方の多くは社会人でしょうから、「自分は何のために働いているのか」という目的を折に触れ、好き嫌いにかかわらず、自然と考えさせられると思います。本来なら、こうした目的を決めてから方法論である労働を考えるべきにもかかわらず、逆の思考になっている人が大半ではないでしょうか。家族を養うため、生活のため、自分の生きがいのため、などさまざまな答えが出てくることでしょう。では、そこでさらにその目的の根源には何があるのか自問してみてください。

何のために家族を養うのでしょうか。何のために生活するのでしょうか。何のために生きがいを持つのでしょうか。

このような自問を何度か続けていくと、「何のために生きているのか」という目的に必ずたどりつくはずです。そうならないという人は、残念ながらまだ「目的」に徹底的に向き合っていないのではないでしょうか。

では、僕たちはいったい何のために生きているのでしょうか。

ほとんどの人は「幸せになる」という目的のために生きているのではないかと、僕は考えています。もちろん、「幸せ」の定義は人によって違うでしょう。自分にとってはこれが幸せ、私にとってはこれが幸せ、という十人十色の幸せをみなが追い求めているのが、この社会です。

この「幸せ」を価値基準とした生き方をしていると、世界はガラリと変わります。「成功した人」というのが途端に薄っぺらなものに感じられます。

僕自身も経営者として、ビジネスの世界にいるのでさまざまな方にお会いしますし、お話をする機会があります。そのなかでいまだに慣れないというか、違和感しかない言葉があります。それが「成功」です。

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