“日本人は10言語を学ぶべき”  今、必要な新しい言語教育の「在り方」を提言

東京オリンピックのコミュニケーション障害

やっと東京オリンピックが開催にこぎつけそうだ。今回の開始をめぐっては、いまだに様々な議論がある。特に新型コロナウイルス感染が収まっていない中では、やむを得ないことであろう。

その混乱が原因なのか、1年間延期されたにもかかわらず、日本は、特に東京都は、準備が間に合っていないと筆者はみている。とても残念だ。日本らしい、おもてなしを見せられないのではと心配している。

「おもてなし」を約束した2013年9月7日、ブエノスアイレスIOC総会での東京オリンピック誘致

このような、重要イベントのタイミングで世界的な感染症が広がるといった緊急事態に見舞われた場合、主催者側は、被害や混乱を最小に抑えるために情報開示などを中心にした広報体制「クライシス・コミュニケーションズ(Crisis Communication)」を用いる必要が出てくる。

東京開催が決まって間もなく、私は東京都や日本政府、オリンピック関係者に、とにかく、この「クライシス・コミュニケーションズ」を重視すべきだと主張し、協力の申し出をしたことがある。が、危機対応については、むしろ後手後手に回り続けている。日本の社会のコミュニケーション能力問題が悪い形で露呈したことになる。

 

さらに日本のコミュニケーションの問題ということでは、もっと根本的な課題が、以前から解決されないままでいる。日本人の外国語の能力だ。今回のオリンピックでは、この点で満足できるボランティアなどが動員されてはいる。しかし、本当に必要なのは、異文化や多文化に違和感なしで交流し、会話できる一般国民の育成なのである。

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