2021.08.16
# 財政

ころころ変わる達成目標…日本の「財政健全化」に全く期待できないワケ

PB黒字化という絵空事

まるで当たったことがない

政府の経済財政諮問会議は、プライマリーバランス(PB:基礎的財政収支)の黒字化が27年度に達成できるという見通しを公表した。しかし、このシナリオは“荒唐無稽”な“絵空事”でしかない。

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PBの黒字化とは、国や地方の主な収入である税収等で、国債など公債を発行しなくても、国債費を除く歳出(政策的経費)が賄えている状態を指す。PBは財政健全化の目安となる。

このPB黒字化の見通しを公表しているのが、経済財政諮問会議の「中長期の経済財政に関する試算」(以下、試算)だ。

ところがこの試算、毎回のことなのだが“トンデモ試算”で当たったことがない。それでもメディアは、この会議が威厳(?)のあるものだからか、疑うこともなく、こぞって報道している。

 

試算は2つのシナリオで行われている。成長実現ケースは「政府が掲げるデフレ脱却・経済再生という目標に向けて、政策効果が過去の実績も踏まえたペースで発現する姿を試算した」もの、もう一つのベースラインケースは「経済が足元の潜在成長率並みで、将来にわたって推移する姿を試算した」ものだ。

7月21日に公表された試算では、成長実現ケースで27年度にPBの黒字化が達成できるとしている。だが、この予測は過去に何度も見直されている。

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