美しい公式
8月の「八」は末広がりです。8にちなんでどのような数学の世界が広がっているのでしょうか。
8は2の3乗です。3乗の数を立方数といいます。
1³, 2³, 3³, 4³, 5³, …
つまり
1, 8, 27, 64, 125, …
が立方数です。
立方数にもふしぎな世界がひろがっています。たとえば,
3³ + 4³ + 5³ = 6³
は,ピタゴラス数の公式
3² + 4² = 5²
に似て,とても美しい公式です。
残念ながら,3⁴+4⁴+5⁴+6⁴=7⁴ は成り立ちませんが,夢を見させてくれる素敵な公式です(私たちも夢を見ました!)。連続する4つの自然数でこのような立方数の関係があるのは,3, 4, 5, 6 の場合だけです。
立方数と平方数のふしぎな関係
立方数を順に足してみましょう。
1 = 1
1 + 8 = 9
1 + 8 + 27 = 36
1 + 8 + 27 + 64 = 100
ここにどのような法則があるでしょうか。
1 = 1², 9 = 3², 36 = 6², 100 = 10², …
すべて平方数になっています。
さらに,1, 3, 6, 10, … にも法則があります。
1 = 1, 1 + 2 = 3, 1 + 2 + 3 = 6, 1 + 2 + 3 + 4 = 10, …
が成り立っています。まとめると,
1³+2³+3³+…+n³ = (1+2+3+…+n)²
となります。自然数 1, 2, 3, … の立方(3乗)の和と,自然数 1, 2, 3, …の和の平方(2乗)が結びついたとても美しい公式です。