これがリアルの台湾有事〜上陸侵攻はあり得ない!…が、この方法で来る

ハイブリッド戦はもう始まっている

「6年以内」米海軍の危惧

中国の軍事力増強を前に、日本国民の間で台湾有事への危機感が高まっている。本稿ではリアリティの面から台湾有事を考えてみたい。

3月9日、米国議会上院軍事委員会の公聴会でインド太平洋軍司令官フィリップ・デービッドソン海軍大将は次のように発言し、にわかに台湾有事が注目されることとなった。

「その脅威はこの10年、実際には今後6年のうちに明らかになると思う」

フィリップ・デービットソン米海軍大将 by USNavy

太平洋艦隊司令官ジョン・アキリーノ海軍大将も3月24日、同委員会で台湾有事の緊迫性を強調した。

これを受けるかのように、英国コーンウォールでの先進国首脳会議では首脳宣言に「台湾海峡の平和と安定の重要性を強調し、両岸問題の平和的解決を促す」と明記されることになった。

その一方、米軍トップの統合参謀本部議長マーク・ミリー陸軍大将は6月17日、上院歳出委員会で次のように発言、2人の海軍大将の見解を否定した。

「中国が台湾全体を掌握する軍事作戦を遂行するだけの本当の能力を持つまでには、まだ道のりは長い」

「中国には現時点で(武力統一するという)意図や動機もほとんどないし、理由もない」

 

もともと米国内でも上院における2人の海軍大将の発言を疑問視する向きは多く、基本的に海軍の予算増額が目的であり、好意的に見ても国際社会への注意喚起以上のものではないと見られていた。なかには「機械を相手にしているだけの海軍や空軍の軍人にありがちな揚陸作戦への無知と戦争全体に対する視野の欠落」という厳しい指摘も出ていた。

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