2021.10.05
# エネルギー
「脱炭素」ブームのウラで、じつは「石油会社がボロ儲け」という意外すぎる真実
そして日本は出遅れる…「脱炭素ブーム」に踊らされる日本
いま世界で「脱炭素」「カーボンニュートラル」の機運が高まっている中にあって、世界の先進各国は生き残りをかけて巧みな脱炭素戦略を始めている。
一方、日本は「脱炭素」の掛け声に踊らされてばかりで、ビジョンの薄いお粗末な脱炭素戦略しか描けていない。このままでは、日本の産業全体が落ち込みかねない大問題に直面しかない。そんな危機感が一部の関係者のあいだで高まっている。
例えば、欧州連合の次のような発表に日本人の多くが踊らされたことからも、それは明白だろう。
「2035年にハイブリッド車を含むガソリン車の新車販売を禁止する」ーー。
7月14日、欧州連合(EU)の方針が発表されると、「内燃機関で世界一を取った日本の自動車はどうなるのだ」という不安が日本を駆けめぐった。

しかし、皆さんはご存知だろうか。欧州の石油消費は世界のわずか12%に過ぎないことを。
そして、世界の石油消費に占めるガソリン車の消費は全体の2割に過ぎず、しかもこれらガソリン車を2035年に地球上から消し去ることはほとんど不可能であるということを。
こうした現実を直視せず、脱炭素という言葉ばかりに踊らされていては、資源を持たない日本はこれから非常に手痛い目にあいかねないのだ。