小6のときに義兄に襲われ…20歳で体を売り実家から逃げた美女の「壮絶な生い立ち」

パパ活~新貧困時代の女たち(8)後編
安本 由佳 プロフィール

実父も見て見ぬフリ…家が「地獄」と化した

唯一の救いは、レイプされそうにはなったものの、美鈴さんの抵抗で最後までは至らなかったこと。

とはいえ当然大きなショックを受けたし、今なお美鈴さんの心を蝕む消えない傷だ。

何より自分を性欲のはけ口にしようとした兄と、事件後も同じ家で暮らさなくてはならない恐怖と嫌悪がどれほどのものだったか……想像しただけで息苦しくなる。繰り返すが、美鈴さんは当時まだ小6だった。

家族の中に、美鈴さんの味方はいない。継母はもちろん実父さえ、明らかに様子のおかしい娘を気にもかけない。

――こんな地獄から、早く逃げたい。

いつしかそう考えるようになったが、高校卒業まではどうすることもできない。学校以外はひたすら自室に閉じこもり、日々をやり過ごすしていたという。

高校生のとき、暇を持て余した美鈴さんは『ニコニコ生放送』でライブ配信を始めた。

と言っても、当時は投げ銭などの機能もなかったし、企画やコンテンツは特にない。その日の出来事をダラダラと喋ったり、視聴者に学校の宿題を解いてもらったり、日常を垂れ流すだけのライブだ。

しかしそんな内容でも、世の中には可愛い女子高生と話したい男性が数多くいる。すぐに熱心なファンがついて、そのうち頻繁にコンタクトを取ってくる男性と自然に親しくなった。

「俺のライブも見に来てよ」とURLが届き、互いにコメントし合うなどやり取りを繰り返すうちデートに誘われた。相手は24歳の社会人だった。

「いま思えば、高校生に手を出す24歳ってなかなかヤバイですよね」

当時の彼と同じ年齢になった美鈴さんはインタビューで苦笑いしていたが、当時は深く考えることもなく、暇つぶしと好奇心で会いに行ったらしい。

そのまま流される形で交際をはじめ、付き合うってことは“そういうこと”なんだろうと、義務感から初体験も済ませた。

ただこの彼との交際はたったの2週間、数回会っただけで終わっており、恋や愛と呼ぶにはあまりに浅い付き合いだった。

「彼を好きだったかはわからないし。そんなにいい思い出でもないですね」

 

その後も、彼氏らしき存在は何人かできた。しかし美鈴さんは24歳の今まで、誰かを好きだと感じたことが一度もない。

愛された経験がないから、愛が何なのか、愛するとはどういうことかわからないのだ。

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