「母さんにスイカを」
宮城は、高校進学時やドラフト会議の際など、人生の節目に両親へ手紙を書く。決して上手いとは言えない文章だが、そこには大好きな野球をする自分を支えた両親への感謝が綴られている。
「父さんへ 自分を育ててくれてありがとう。次は父さんと約束した甲子園を目指して頑張るので応援してください。
母さんへ いつも文句を言っているのに、ご飯や洗濯物を毎日してくれてありがとう。自分はこれから高校の寮に入るので、毎日会えなくなるけれど、母さんから習ったことを大切に、高校でも一生懸命頑張ります」
興南高校進学後は、一年の春からベンチ入りし、1年夏と2年夏に甲子園に出場した。父との約束を果たしたのだ。
3年の夏には、18歳以下の日本代表に選ばれ、佐々木や奥川といった錚々たる面々の中で防御率1・04の好成績を残した。その投球術は、あのダルビッシュ有が自身のSNSで絶賛するほどのものだった。