2021.08.27
# 野球

オリックス・宮城大弥「極貧生活からのひたむきな挑戦」が胸を打つ

週刊現代 プロフィール

同年のドラフト会議では、オリックスに1位指名され、契約金8000万円、年俸770万円(推定)で契約した。

1年目の昨シーズン11月には、同期の高卒新人投手で一番乗りのプロ初勝利を挙げた。

2年目の今シーズンは左のエースとして大車輪の活躍を見せているため、来シーズンの年俸大幅アップも間違いないだろう。

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宮城は、見事に極貧生活から抜け出し、プロ野球選手としての成功を摑み取った。

宮城は大好きな野球に目一杯打ち込ませてくれた両親に、プロでの活躍という最高の恩返しをしてみせたのだ。

礼子さんは、息子の活躍に目を細めてこう語る。

「大弥が、『プロに入ったら普通の人より給料が高いと聞いたんだ。母さんにもスイカを買ってあげられるよ』と笑顔で話していたことを、今になって思い出します。本当に優しい子なんです」

 

宮城は、自身の契約金のうち約2000万円を出身小中学校や野球チーム、宜野湾市、那覇市、豊見城市などへの寄付にあてたという。

亨さんは今後の展望について、こう話す。

「これは大弥と話していることですが、生活が苦しく野球ができない子供達に、バットやグローブを贈る財団を作りたいと考えています。

やはり感謝の気持ちは大事です。お世話になったからこそ今がある。それを忘れてはいけないと思います」

宮城の座右の銘は「一生百錬」。何度も鍛錬を繰り返し、少しずつ強くなっていくさまを表したこの言葉は、まさに宮城の野球人生にピタリと当てはまる。

困窮を極めた家庭環境を物ともせず、大好きな野球に黙々と打ち込んだ孝行息子は、これからも自身に続く野球少年のため、家族のために腕を振り続ける。

発売中の『週刊現代』ではこのほかにも「菅を見捨てた二階が『あの男』に走った!」「みんな、死ぬ間際に後悔する」「65歳過ぎたら高血圧は自力で下げられる」「『コロナは診ない』あんたら、それでも医者か」などを特集している。

『週刊現代』2021年9月4日号より

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