2021.09.01
# 企業・経営

セブン-イレブンの「宅配」参入は成功するか…? 成否を分ける「最大のポイント」

海外の事例からわかること

コンビニ最大手セブン-イレブンが、全国の店舗を活用した宅配サービスに乗り出すことになった。米国ではウォルマートが店舗をネット通販の拠点とする新戦略でアマゾンと対峙しているほか、中国でもAIを活用した宅配スーパーが急拡大している。日本でもセブンの参入によって、ようやく本格的なデジタル小売時代が到来しようとしている。

〔PHOTO〕iStock

ネット進出を迫った3つの要因

セブン&アイ・ホールディングスが、傘下のセブン-イレブンを活用した宅配事業を、2025年を目処にスタートする。コンビニの店舗で扱う約3000種類の品目を、専用サイトで販売し、店舗から半径500メートル程度の範囲で宅配を行う。現在、同社の宅配サービスは東京、北海道、広島の一部店舗のみの扱いだが、これを全国に拡大。配送料は330円を予定しており、利用者は配送料さえ払えば、店舗に行かなくてもコンビニで扱う商品を自宅に届けてもらえる。

 

コンビニ市場において断トツのトップであるセブン-イレブンが宅配に乗り出すのは、日本の小売市場が今後、激変する可能性が高まっているからである。背景には3つの要因がある。

1番目は以前から進んでいるネット通販市場の拡大、2番目はコロナをきっかけとしたライフスタイルの変化、3番目は今後、急激に進展する日本の人口減少である。

ネット通販の市場規模は毎年、大幅に拡大している。2020年における物販系のネット・サービス市場は12兆2333億円となり、2019年との比較では20%以上の増加となった。ネット通販市場が今後、さらに拡大し、小売ビジネスの主役となることはほぼ確実視されている。しかも、近年ではウーバーなどデリバリーサービスが急拡大しており、小売と外食の垣根が消滅しつつある。

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