思い知った現実「こんな給料で生活しているのか…」
生まれ変わった私になって再スタートを切り、初めてOLというものをやってみた感想は……びっくりした、というのが正直な気持ちです。
こんな給料で生活しているのか、と。
仕事自体は楽しかったし、働くことも好きだと思えました。だから最初は月給20万円でも我慢できたのですが、このまま永遠に安月給で働くのかと思うと希望が持てなかった。
私の内心を察したのか、社長がこっそり10万円を渡してくれたりもしたのですが、アテにできるものではないですしね。
語学を生かしてキャリアアップできないかと転職も検討したものの、別の会社に移ったところで給料が劇的に上がるわけではない。
結局、私のように学歴も特別なスキルも持たない女が組織で働いても、稼げる額などしれているんです。
――だったら、無理に会社員をしなくてもいいのかもしれない。
そんな風に考え、10代の頃からよく知る女友達に悩んでいることを話したら「華はソープ嬢とか向いてると思うよ」と言われたんです。
昔から性には奔放なタイプでセックスに対する興味も探究心も強かったから、セックスワークに対する抵抗はまったくありませんでした。
AVに出てもいいかな、なんてこっそり思っていたくらいだったんですが、両親に迷惑をかけてしまう可能性もあるから躊躇していて。
――ソープなら秘密にできるし、稼げるし、確かに向いている気がする。
乗り気になった私は、社長にも正直に考えを話し、26歳で吉原(現在の浅草寺裏)の高級ソープ嬢になると決めました。