犬と猫と暮らす日常をコミカルに描いた大人気コミックエッセイ『犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい』。10月13日に最新刊である7巻が発売されるのを記念して漫画家・松本ひで吉さんに取材しました。
コミックスは累計100万部を突破し、昨年10月にはアニメ化されるなど大きな反響を読んでいる本作。そのはじまりは飼い犬の可愛らしさを何の気なしにTwitterにイラストで投稿したことから。いまでは松本さんのTwitterフォロワーは60.4万人(!)、多くの人が投稿を楽しみにしています。
取材は全4回に分けて掲載。今回は犬と猫“どっちも飼い”だからこそ生まれる面白さや気づき、また小さな命と暮らしていくことなど松本さんの視点から伺います。記事末には漫画試し読みもあるのでお楽しみに!
犬と猫どっちも違っててどっちも可愛い
現在は、犬と猫、そしてヒョウモントカゲモドキと暮らす松本さん。著書の『犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい』の作中では、天真爛漫で愛嬌たっぷりの「犬くん」とマイペースでヒール感漂う「猫さま」の対照的なキャラクターが面白可愛く描かれ、その様子が老若男女問わず多くの読者からの共感を得ている。


さらに、武士のような忠義者だった先々代の柴犬、先代の白いトイプードルのエピソードなども登場。これまでにどんな生き物たちと暮らしてきたのだろうか。
「一緒に暮らしてきた生き物はだいぶ多くて、物心がついたときには亀や金魚は常にいました。外で捕まえてきた虫やカエルを飼ってみたりと子供の頃は魚類や爬虫類ばかりで、なかなか哺乳類を飼えなかったんです。小学校のときに、初めての哺乳類として犬を迎えることになりました。それが先々代の柴犬。高校生になって漫画にもよく登場する先代の白いトイプードルがやってきて、その間にもハムスターやインコ、うさぎなど小さな生き物を飼っていました」
犬と猫と暮らし始めたのは松本先生が漫画家としてキャリアをスタートした20代後半のとき。世の中でいうところの犬派vs猫派という概念は松本さんの中にはまったくないという。


「というのも生き物全般が好きなんでしょうね。逆に犬派、猫派で分かれてしまう感覚がわからなくて。犬が可愛い人は猫と暮らしてみると同じくらい猫も可愛いと思えるだろうし、同様に猫派の人も犬と暮らせば犬を好きになれるはずと思っているんです」