2021.09.25
# 新型コロナウィルス

9割の人が気づいていない、「ロックダウン」後の日本を待ち受ける「予想外の事態」

ヨーロッパが抱えてきた「暗黒面」
山下 祐介 プロフィール

錠を下ろした後におきる事態

ロックダウンが実現されることにより、ただ家から出ただけ、親に会いに行っただけ、友人と対面で話したかっただけという者まで逮捕の対象になりうる。

いや、それどころか現実には次のようになるわけだ。

ある人が自宅に閉じ込められている間に具合が悪くなったとする。熱はないが感染したのかもしれない。

だが、病院に行こうと外に出たら警察に見つかり、自宅に戻されてしまった。「コロナの症状は認められない」と。

そのまま自宅にこもっていたら症状は悪化し、ついに動けなくなる。一人暮らしで助けを求めても、ロックダウンで誰もきてくれず、自宅で息を引き取った――。

実はこの事態は、この緊急事態宣言下でもすでにおきていることである。

Photo by iStock
 

私たちが気がつかなくてはならないのは、ロックダウンというものは、本質的には個々の人の命を救うことを目的としたものではないということだ。壁の中に閉じ込めた人々を救う話ではないのである。

むしろ壁によって人々を出られないようにし、壁の中にウイルスを閉じ込める、そういう仕掛けである。

いま自宅での死亡を問題にしたが、この死は、ふだんであれば受けられるはずの医療が受けられなかったことで、行政・医療従事者側の過失が追求されるべきものだ(緊急事態宣言下ではそうなっている)。

だがロックダウンのもとでの死には、政府の責任はない。何かが起きれば(それはウイルス感染に限らない)、それはコロナのせいであり、「自分の命には自分で責任を持て」ということである。

むしろ感染抑止にとっては、感染者が自宅で孤立死してくれることこそが好都合ともいえる。

個々の死を防ぐためではない。国家として全体の秩序を維持するための仕掛けがロックダウンである。

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