SNSの代表格、米フェイスブック(Facebook)の内部告発が話題になっている。
元社員のフランシス・ハウゲン(Frances Haugen)氏は、大量の社内文書と共に、内情をウォールストリート・ジャーナル紙や報道番組「60ミニッツ」などで明かした。
5日に行われた議会の公聴会では、同社が安全よりも利益を優先し、社会の分断を助長していると告発。フェイスブックは子どものメンタルヘルス(心の健康状態)に害を及ぼしているとし、SNSの危険性や規制の必要性を訴えた。

なんども議論されてきた「SNSの功罪」
フェイスブックは、CEOのマーク・ザッカーバーグ氏が当時通っていた米ハーバード大学での交流を目的とし、2004年に誕生したSNSだ。
SNS誕生の地であり本場でもあるアメリカ在住の筆者の実感として、アメリカで一般の人々が使い始めたのは2007年後半〜08年にかけてだったと記憶している。それまで人々はマイスペース(Myspace)というSNSサービスを利用していたが、08年を境に多くの人はフェイスブックに移行した。SNS全盛時代の幕開けである。
以降フェイスブックはSNSの最大手に君臨した。そして十数年の歴史しかない中で、フェイスブックやその傘下にあるインスタグラムをはじめとするSNSの功罪については、たびたび議論の俎上に載せられてきた。