「10」を分解してみると…
今日は10月10日です。この日付にちなんで、今回は「10」という数についての話題を紹介しましょう。私たちは数を数えるとき、
いち、に、さん、し、ご、ろく、しち、はち、きゅう、じゅう
と数えていきます。漢数字で書くと、
一、二、三、四、五、六、七、八、九、十
のようになります。これをアラビア数字で書くと、
1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9
までは、新しい数字を使って数を表しますが、9の次は
10
と書きます。
慣れ親しんでいるので、何も疑問は感じないかもしれませんが、10は新しい数字を使っているのではなく、1の次に0を書いているだけです。その次にさらに0を書くと100、つまり百を表します。
「位取り記数法」とはなにか
漢数字とアラビア数字を並べていますが、両者の数字の表記の仕方には大きな違いがあります。漢数字の場合は数が大きくなるごとに、千、万、億、兆のように新しい数の単位が必要になってきます。
一方、アラビア数字の場合は、0から9までの数字でいくらでも大きな数を表すことができます。

私たちがふだん使っている数の表記は、このアラビア数字を使った「位取り記数法」という表記の方法です。
位取り記数法とは、たとえば、数を数えるとき、石を1個、2個、3個と置いていき、10個になったときに、石10個の代わりに1個の石を少し離れた位置に置くことにして、この1個で10個の石の数を表そうという考え方です。これが10に相当します。
10個がひとつの単位になっているのは、私たちの指が10本であることに関係しています。このように10個を単位としている位取り記数法を10進法表記といいます。5を単位にした5進法表記では
1, 2, 3, 4, 10
のようになります。