中国恒大は前座!後に控えるリーマン級危機に世界は対処できるのか

低金利、バラマキはもう使えない
大原 浩 プロフィール

13年もたっている

「世界恐慌」は、最悪のシナリオとして、概ね10年ごとに起こってきた世界的金融危機が13年間起こっていないのは事実だ。

2021年初頭からのパンデミックによるバラマキが下支えしたともいえる。

9月16日公開「東大寺の大仏を建立した『厄病退散』文化復活でコロナ禍を乗り切れ」で述べたように、おおよそ3年でパンデミックが沈静化した時の方が恐ろしいかもしれない。

私が「次にやってくる危機」に身構えているのは、世界的に超低金利政策やパンデミック対策のバラマキが派手に行われたおかげで、「金融緩和」という「伝家の宝刀」を抜くのが難しくなっているからである。以前から述べていることだが、政府や金融当局は一体どのような手段で危機に立ち向かおうというのだろうか?

最近、「リーマンショック型」なのか「LTCM型」なのかという議論がなされる。

LTCMとは、1997年に発生したアジア通貨危機とその煽りを受けて1998年に発生したロシア財政危機などによって瀬戸際に立った、ノーベル経済学賞受賞者なども参加したファンドである。

この危機の際に、FRB議長アラン・グリーンスパンは、FF(短期金利)レートを1998年9月からの3ヵ月間で3回引き下げるという急速な対応をとり、拡大した金融不安の沈静化を図っている。

 

しかし、現在の超低金利環境では利下げの効果がほとんど期待できないし、そもそも恒大危機の本質は「1社だけの問題ではない」というのが私の見立てである。

結局、どのように転んでも「大型の危機はやってくる」と考えるべきだ。明日なのか、1~2年後なのかはわからないが、我々は雨戸を閉め、庭に放置された道具などを片付けて大型台風に備える時期に来ているということである。

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