2021.10.03

空気階段、ザ・マミィ、男性ブランコ「キングオブコント」勝ち残った3組の「意外な共通点」

この番組でもやはり、ふだん自分(=視聴者)が出会うことのないタイプの人たちが、どんなことを考えているのか、どんな人生を歩んできたのか、どんな生活をしているのかをインタビューによって提示しています。この番組を見るなかで、取材を受けた人たちと少しだけ関係を築けたような気持ちを抱く視聴者も少なくないのではないでしょうか。

 

同質性の増した世界で

一方、現実の世界では「異質な他者」との関係構築の機会は減っているような気もします。

インターネットやSNSの普及とともに、わたしたちが異質な他者と出会える機会は増えたかのように見えますが、そのじつ、若い世代になるほど、交友関係が狭まっているという研究結果があります。また、SNSでは、自分と似たような意見を持った人たちが集まり、同じ意見がこだまする部屋=「エコーチェンバー」が形成されたり、自分が見たい情報しか見えなくなる「フィルターバブル」という現象が起きたりすることも指摘されてきました

異質な他者との出会いが減っているかもしれない社会で、上記の3組のような、異質な他者を受け入れるネタ(や『家、ついて行ってイイですか?』のような番組)が評価され、ウケているのは、じつに興味深いことです。いったいなぜなのでしょう。

もちろんハッキリしたことは言えませんが、もしかすると、わたしたちはどこかで「同質性」に危うさを感じていて、そこに揺さぶりをかけてくれるこうしたコンテンツに魅力を感じているのかもしれません。

自作マンガでコンセプトカフェを経営するおじさんのような、いっけん自分には理解が及ばなそうな人であっても、じつはよい関係を取り結べるんじゃないか——お笑いがそうした可能性を見せてくれることにわたしたちが快感を覚えているのだとすれば、「キングオブコント」で空気階段のネタを見た翌日、わたしたちはいつもより少し「異質な他者」と豊かな関係を築くための準備ができている……のかもしれません。

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