将来の大スターが生まれるかも
今回のドラマは、500人以上の中から競争を勝ち抜いて選ばれた子役31人の活躍も、見どころだ。NHKの朝ドラ『なつぞら』で主人公の子供時代を演じた粟野咲莉さん、ジャニーズ Jr.の羽村仁成さん、市川海老蔵さんの長女・市川ぼたんさんらが出演する。
「出てくる子役たちは、みんなすごいですよ。この前、トップ校を目指す女子のシーンがあって。堂々としているし、緊張もあるでしょうけれどそれを見せずに、頼もしい。それで、一発オーケーを出す。『自分が子役の頃は、こんなにできなかった』と思わされて。
言ってみれば、エリート集団の子たちで、この中から将来、大スターが生まれると思います。だからぼくも丁寧にワンシーン、ワンシーンを作っていきたいです」
では、子役出身の柳楽さんは、先生役として子供たちとどう向き合っているのだろうか。
「感慨深いというか、『自分が先生役なんだ』と実感していますね。子供の目の前で、先生という役を演じるのは、初めてなので。
ぼくもそれなりの年齢になって、こういう役柄も演じられるようになり、嬉しいです。この塾のいいムードを、子供たちと作れたらいいですね」
プロデューサーからも、助言があったそうだ。
「『子供たちと、そんなにコミュニケーションをとらないほうがいい』と指導されて、意識しています。子役たちと、全く何もしゃべらないわけではなく、塾の校長としての距離感の作り方は、ぼくの課題かなと思う。
現場に付き添って来る、子役のお父さんお母さんが、この記事を見てくれたら、距離感をとっていても『ぼくは怒っているわけじゃない』と知ってほしいですね(笑)」
「指導できる人」という雰囲気作り
役の上では、スーパー塾講師であり、校長でもある柳楽さん。生徒役の子たちとの距離感は難しいという。
「仲良くなったら、子供たちに『友達じゃん』みたいに思われるのも違うと思うので、塾の校長としての雰囲気は作り上げたいと思うんです。
これまでに、先生役を演じた俳優さんたちは、すごいなと思う。子供たちと距離感をちゃんと作っていたのでしょうし、先生として振る舞うって、薄っぺらいとダメなのかと。先生役をやれる人は、人間としても何かしら経験して、人に指導というか、アドバイスできる雰囲気のある人だと思います。
特に黒木先生のストイックな感じとか、刺激的なセリフを言っていてもハマるような雰囲気とかを、さぐりながら、ぼくなりに作っていきたい。黒木先生だったらどう考えるんだろうと、丁寧に向き合っています」