2021.11.05
# 飲食店
お客様に呼ばれたら恥と思え…新橋の人気やきとん店主が明かす「仕事の本質」
飲食店受難の時代にあって、行列ができる店として脚光を浴びている東京・新橋の居酒屋「やきとんユカちゃん」。その経営者で、著書『一緒に飲みたくない客は断れ!』もある藤嶋由香さんは、従業員に「お客様に呼ばれたら恥と思え」「氷の音が鳴ったら注文に行け」と伝えているという。繁盛する理由がよくわかる、同店のきめ細やかな接客術について公開してもらった。
「仕事」と「作業」の違いとは
仕事をしていると、自分の作業だけに集中してしまうことがあります。

「仕事」と「作業」。聞くと意味合いは同じに感じるかもしれませんが、私はこの2つの言葉には、大きな違いがあると考えます。
「仕事」は、売上げを上げるために、今この瞬間に何をするか考えながら動くこと。
「作業」は、黙々と行うことで、AIでもできる仕事を指します。
つまり、接客中は自分が作業をするだけのロボットにならぬよう、常に顔を上げて、お店の隅々まで見渡し、お客様の様子やサインを逃さずチェックするよう意識しています。
焼き場に入ったときは、絶えず顔を上げることはできませんが、できるだけ顔を上げ、見落としがないか、それこそ舞台上の座長として全体を見渡すような心持ちで視野を広げます。
そんな時、顔を上げて一番に探すのが、注文をしたそうにしているお客様はいないかです。