2021.10.19
# 日本株

バフェットがまとめ買いの5大総合商社、買い増し候補の勝者と敗者

上げ材料は資源食糧、下げ材料は…?
大原 浩 プロフィール

まずは中国との関係

総合商社も、全般的に資源分野の動向に業績が左右されがちだが、それを補うべく、各社とも非資源分野の売り上げ拡大に向かって努力している。実際、資源価格が低迷したときにはこの分野が下支えをした。

しかし、昨年5月6日公開の「原油先物マイナスでも『世界は化石燃料で回っている』と言えるワケ」という状況を無視した8月22日公開「脱炭素・EV推進、『合理的な科学的根拠がない』この方針は、もはや『宗教』だ」のような怪しげな勢力によって、資源開発投資にブレーキがかけられた。

その影響もあって、原油・天然ガス価格が高騰しているのは読者も周知のはずだが、これは一時的現象ではない。

4月30日公開の「いよいよ『大転換』の時代に突入…『インフレ』と『金利上昇』はすぐそこまで来ている」などで述べてきた「インフレの時代」の序曲にしか過ぎない。

そのような現状も含めて総合商社を改めて分析してみると、それぞれの未来が見えてくる。

まず、2014年にタイの華人系財閥であるチャロン・ポカパン(CP)グループとの業務・資本提携を行った伊藤忠商事は、CPと組んで中国の国有コングロマリットである中国中信(CITIC)に約1兆2000億円を投じた。伊藤忠の負担額はその半分の約6000億円と巨額だ。この他にも伊藤忠商事は、中国ビジネスに積極的な行動をとってきた。

しかし、10月2日公開の「これは習近平の経済自爆戦術か、行き着く先は巨大な北朝鮮」、10月4日公開の「中国恒大は前座!後に控えるリーマン級危機に世界は対処できるのか」などで述べた「中国経済崩壊」が迫る中でこれは大きなリスクだ。

バフェットがペトロチャイナに投資したのは、あくまで「国際石油メジャー」に準じるものとしてである。「中国」に投資したわけではない。また、EVや電気自動車の会社として知られるBYDへの投資も、創業者である王伝福氏の経営者としての能力を、バフェットと相棒のチャーリー・マンガーが高く評価したからであり、やはり「中国の企業」への投資ではない。

 

したがって、バフェットが中国経済をどのようにとらえているのかはっきりとはわからないが、伊藤忠に対するアクションがリトマス試験紙になるかもしれない。

また、伊藤忠商事は資源以外の分野で躍進しているが、資源権益に関しては強くないことも資源・エネルギー価格高騰の時代には不利になると考えられる。

SPONSORED