2021.10.31
# 相続税

急死した息子の部屋から「消費者金融のカード」が次々と…85歳老父の“悲しき決断”

まさかのときに慌てないために、元気なうちに知っておきたい相続のこと。中でも「借金」にまつわる問題は、知っているか知っていないかで地獄にも天国にもなる。

これまで数々の相続トラブルを解決してきた司法書士で、著書『相続は遺言書で9割決まる!』がある福田亮氏が、亡くなった息子の借金を返済しようと決意した父親に起きた「予想外の出来事」を、事例をもとに解説する。

息子の部屋からこんなものが……

「亡くなった息子に借金があるかもしれない」

相談に来たのは、目黒区に住む遠藤譲さん(仮名・当時85歳)。

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自宅で息子さんが倒れ、亡くなっていたと言います。発見したとき、既に心肺は停止。救急搬送されたものの、蘇生することなく返らぬ人となりました。死因は心筋梗塞でした。

「息子の部屋からこんなものが……」

小刻みに震える手で出してきたのは、消費者金融のカード5枚と3通の督促状。

「どれだけの借金があるのかは分かりませんが、できれば息子に代わって返済してやりたいと思っています」

こうして、債務整理を依頼されました。

亡くなったのは、遠藤さんの長男、守さん(仮名・享年58歳)。アパレルメーカー勤務の現役ビジネスマンでした。結婚歴はなく、父の譲さんと実家で2人暮らし。

「仕事が忙しいのかいつも帰りが遅くてね。私とは生活時間がズレているので、あまり会話もなかったんです」

遠藤さんはポツリポツリと語りました。

 

「借金があるなんて全然知らなくて……」

「何に使っていたのか……」

「困っていたなら言ってくれれば……」

「息子のこと、何も見ていなかった……」

遠藤さんの言葉には、後悔の念がにじみます。

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