10月20日、『田中みな実×PEACH JOHN ファーストガードル BOOK』を出版した田中みな実さん。自身がプロデュースしたガードルと責任編集を務めたムックがセットになったこの本は、発売前から即完売・重版決定と大きな話題を呼んでいます。
実はガードルの開発・完成までに1年ほどかけたことを、10月12日に行われた記者会見で語っていた田中さん。そこまで「美を追求する商品」にかける熱意はどこから生まれるのか。その理由を知るために田中さんにインタビュー。2回にわけて田中みな実さんのガードルプロデュースへの思いをお伝えします。
ガードルを身に着けた彼女のグラビアは、ナチュラルかつ清潔感のある美しさ。普段は被写体として活躍する田中さんが、なぜ今回あえてプロデューサーに挑戦しようと思ったのでしょうか。そしてプロデューサー・田中みな実が大切にしたのは何なのか。インタビュー前編では、化粧品や下着、ファッションなど美しさを磨くための「買い物」や「失敗」についてお聞きします。「失敗してきたからこそ見えてきたものがある」と語る田中さんの経験とは。
「無駄なお金を使った」とは思わない
今回、ガードルを制作するにあたり、100着以上ものガードルを購入あるいはお借りして勉強をしました。縫製、圧のかけ方、デザイン、機能。仕組みを知ろうと、解体までしてみたりして。我ながらこだわりの強さに笑ってしまいます。勉強を重ねるほどに芽生えるメーカーさんへの敬意、そしてこれらと並んでも恥ずかしくないような商品を作らなければならないというプレッシャーが重くのしかかりました。それだけ世の中は素晴らしい商品に溢れているんですよね。実際のところ、いちタレントである私がどのくらい商品開発にかかわれるかは分かりませんでしたが、他人様に買っていただくモノを作るには“ちょっと詳しい”くらいではいけないなと。勉強にかけた時間やお金は、けっして無駄なものではないと思っています。

化粧品、服、下着――。これまで、いろんな買い物をしてきましたが、お金を無駄にしたという感覚はありません。深夜にネットでぽちって、届いたら全然イメージと違っていて失敗した~と思うことは度々ありますが、それも含めいい経験。失敗なくして感性は磨かれないし、いま好きだと思えるアイテムにも出合えていないと思うんです。
実体験から得た知識や学びを他者と共有できることは、私にとって最高の悦びです。いいものやとっておきの情報は、ひとりでも多くの人と共有したいんです。それが美容の仕事にも通じているのだと思います。たとえ、タイアップの仕事であっても、商品について知らなければお受けできません。勉強し過ぎて、ときに「メーカーの方ですか?」と驚かれるほどの熱量で製品についての想いを語ってしまうことも(笑)。自分が発信するものには、ひとつひとつ責任を持ちたいのです。