大人気投資信託も!
機関投資家も、投資先に環境対策に関する株主提案を行う例が増えるなど取り組みの強化が目立っている。個人についても、環境関連のETFが人気化するなど意識が高まっている印象だ。
例えば、今年発表されたブラックロックのCO2削減に取り組む企業への投資ETFの初日の売買高は、これまでのETFの中で最大となった(図表2)。それ以外にも軒並みESG関連のファンドが人気を博していることがわかる。

ESGに注力する企業とそれ以外の企業で収益力に違いが出ているのだろうか。
ESGスコアで上位の15社と下位15社のEPS(一株当りの当期利益)の過去3年間の平均成長率をみると、新型コロナの影響もあり、いずれもマイナスになっているものの、高スコア企業の方がマイナス幅は小さい。

また、過去の伸び率と今年度の予想EPSを比べると、上位15社の方が高い。
もっとも、この数字自体は、ESGスコアの高い企業の成長性が高いのではなく、逆に、足元の成長性が高い企業に高スコアが付与されている可能性もあり、今後も伸びが続くとは限らない。