食のスペシャリスト&グルメに精通する識者で構成される「FRaU Foodies」が、今イチオシの料理やスイーツなどをお届けします。音楽界の“グルメ番長”ホフディランの小宮山雄飛さんがお気に入りの立ち食いそば店をご紹介。そばも美味しいのですが、さらに上をいくオススメが、サイドメニューと言います。それは一体?

小宮山さんのおすすめグルメ一覧▶︎

つゆが旨い、麺が旨い!
鰹卸問屋運営の立ち食いそば店

「日本橋のカツオ節問屋が直営する立ち食いそば屋として有名な『そばよし』さんが、数年前に神谷町にも出店。渋谷区・港区あたりでの仕事が多い身にとっては、めちゃくちゃ利用しやすくなりました!」

雄飛さんイチオシの「そばよし」は、「安くて旨い無化調の味を伝えたい」と、日本橋にある本社ビル1階に2001年開店。この本店と神谷町のほか、京橋にもお店があります。

券売機とセルフの気軽な「立ち食いそば店」スタイルです。雄飛さんは、とにかくそばのつゆが美味しいと言います。

「出汁がしっかり効いているんだけど、それに合わせて醤油もしっかり使った江戸風の濃いつゆがうれしい」

かけそば 320円(税込)

つゆの出汁は、本ガツオ、宗田ガツオ、サバ節をミックス。4分の3が本ガツオ、4分の1が宗田ガツオとサバ節という、カツオ節問屋らしい本カツオが多めの配合。

社長の山崎能孝さん曰く「カツオ節を使うのは高級そば店が多い」ことからも、立ち食いそばとしてはかなり贅沢です。

 

カツオは香り、甘味が強いため、宗田節・サバ節を加えることで、食後の満足感が残る味にしているそう。オープンから常にブラッシュアップしており、2021年の夏にもり汁のカツオの量を増やしたばかり。

カツオ節をそば屋さんに卸す中で、様々なお店のやり方を見て食べては「もっとできるんじゃないか」という思いが湧くのだとか。カエシは甕(かめ)に入れて熟成したものを使用。つゆにしっかりと醤油の香りを立たせています。

そばはオリジナルの粉から作る自家製。本店ビルの4階で製麺しています。

つゆに合うよう、麺は細め。立ち食いそば店であれば、その性質上、大量に茹でるのが一般的ですが、注文を受けてから茹ではじめるのが「そばよし」の流儀。そばを手繰り寄せすすれば、つゆに負けず、香りが立ち込める。これまた立ち食いそばとは思えぬほどのハイクオリティです。