「親塾」でできる分野を得点する

受験をすると決めても、すでに6年生の9月。どうやって勉強したのだろうか。

「受験生が毎日、夏期講習を受けている夏休みも、ちーと君は勉強しませんでした。それが受ける、と決めて急に切り替わりました。

通っていた補習塾の先生に、『私立を受けたいので見てもらえますか?』と頼むと、『うちではムリです、受験塾をお勧めします』と言われました」

「かといって小6の9月から、いきなり受験塾には入れてもらえません。ふつうは仕上げの時期です。そうしたら、ツレが『自分が教える』と言い出しました。親塾っていうんですね。ツレは、『中学受験はしたことがないけれど、高校と大学に受かったから教えられる』って。

でも、さっそく買ってきた志望校の入試過去問題集を見て、『なんだこりゃー』と驚いていました。学校の授業ではやらない、つるかめ算、植木算など、初めて見るものばかり。

他に参考書やよく売れている問題集も、アマゾンで買いました。とにかく点数が取れないと合格できない。できるところだけやる、という方針になりました。例えば、得意な社会や、いろいろある〇〇算の中で、わかるものを中心に、ツレが計画を立てて勉強しました」

黒木先生を「クロッキー」と呼ぶ一家…『なぜか突然、中学受験。』より (c)細川貂々/創元社
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「親塾」は可能だったけれど、ちーと君の成績が全体の中でどのぐらいか、知る必要があった。

「大手塾のテストや、受験する学校が主催するプレテストなど、毎週のようにテストを受けました。テストを受けた塾の先生は、親切でした。今さら、塾に入るよう勧誘する時期でもないのに、成績の返却時に、『こういう分野は得意で、こちらは苦手です』とアドバイスがある。電話してくれる先生もいました。友人に勧められたプレテストは、受験したいと思っていた学校で、受けました」