2021.11.17
# 戦争 # 日本

異能の将校・石原莞爾の世界最終戦争論と「一夕会」

関口宏、保阪正康のもう一度! 近現代史(2)
関口 宏, 保阪 正康 プロフィール

中国の文明と日本を融和させ「東洋文明」をつくる

関口 満州について石原は、「歴史的関係等により観察するも満蒙は漢民族よりもむしろ日本民族に属すべきものなり」と言っています。

1931年の満州の様子 Photo by GettyImages

保阪 満州は漢民族にとってさほど重要な土地ではない一方、日本は満州を開拓し、開発していくべきであると主張しています。そして、世界最終戦争になれば、満州を日本の兵站とし、その資源を使うという。つまり石原にとって満州事変は、世界最終戦争へ向けた第一段階だったんです。

関口 満蒙問題の解決は、「日本が同地方を領有することによりてはじめて完全に達せらる」「謀略により機会を作製し軍部主導となり国家を強引すること」と言っている。

 

保阪 そうですね。ただ石原は満州を中国から切り離し、様々な民族が住む土地にすべきであって、日本はそこで特権的な地位を占めるのではなく、関東軍が支配するなんてことはとんでもないとも主張しています。東亜連盟という組織をつくり、中国と日本が話し合い、協力しながら文明をつくろうと、一見矛盾したことを言っているんです。

関口 ただその大元には例の「世界最終戦争論」の考え方があるんでしょうね。

保阪 中国の文明と日本を融和させ、「東洋文明」と称して、それをもって西洋文明と戦おうという思想を持っていたのです。

次回は『第一次上海事変 川島芳子を使った関東軍の謀略』が明日公開です
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「関口宏のもう一度!近現代史」はBS-TBS、BS-TBS4Kで毎週土曜、12:00~12:54放送中

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