【アメブロブロガー・オギャ子の「捨てる育児」#30】
3人兄弟の母でブロガーのオギャ子さん(ブログはこちら)が子育てをする中で、「これは引き算できる!」or「いや、これは流石にできない……」と学んだことについて、自身の経験談から書き下ろしの漫画と写真とともに教えていただく本連載『捨てる育児』、第30回目のテーマは「話を聞くこと」について。
家事に仕事に子育てに…とやることがいっぱいな日々を送っているうち、どうしても余裕がなくなってしまい、子供の話もしっかり聞きないうちに返答したり、ついすぐに叱ってしまうことってありませんか?
オギャ子さんも以前はそのようだったと言いますが、今は大変でもまずは話を聞くように心がけるようになったといいます。とはいえ、それはなかなか簡単なことではないはず。どうしてそのように気をつけるようになったのか、自身の経験も交えながら教えていただきました。
オギャ子さんのインスタグラム「オギャスタグラム」でもまだ出していない、未公開エピソードをご覧ください。
オギャ子(おぎゃこ)
1982年、大阪生まれ。アメブロブロガー。マイペースなちゅんたん(長男)、心優しく激しさも持つゆいたん(次男)、甘え上手なほーちゃん(三男)という三兄弟の母。夫は輪郭が四角いことから「四角」と呼ばれている(オギャ子さん命名)。転勤族だったが、最近ついに一軒家を購入。四角さんも転職し、いまは家族みんなで大阪住まい。
イラスト・文/オギャ子
色々言いたくなるけどグッと堪える日々…
\右にスクロールしてお読みください!/
子ども達が小さかった頃には余裕がなかった。
「話を聞く、そして待つ」
子どもの声に耳を傾けて、焦らずじっくり待つことが大事だと頭ではわかっていましたが、実際の生活ではなかなか……そうはいかないですよね。ね?(同意)
次から次へと「ママ!」「ママ!」と呼ばれて「頼むから1分でいいから静かにしてー!」と思っていたほどなので、とてもじゃないけどじっくり一人ひとり話を聞いてあげる余裕が私にはありませんでした……。
でも、当時はなかなかわからなかったけど、子ども達が中学生・小学生になってきた今だからこそ、「聞く」事の大切さを実感するようになってきました。
特に中学生の長男。もう中学生だけどまだ中学生でもあるので一応親に色々相談してくるんです。
この間も夕方、友達と遊んでいる時に突然「明日、塾休んでいい?」と聞いてきました。
な……なに!!? 塾を休むだとお!? テスト前のこの大事な時期に塾を休んだらどうなるかあなたわかってるんでしょーね!!!
「そんなのダメに決まってるじゃない!!!」って言いたくなる……
そんな気持ちをぐっとこらえて、
まずは……リッスン。
ひとまず、理由を聞いてみることにしました。
長男の言い分としては「塾のテスト対策の授業を受けるより、自分で自習室で勉強した方がはかどる」という理由でした。
お……おおん……
そんなことある?
「自分で自習室で勉強するより、プロの先生が教える授業を受けておいたほうが絶対いいと思うけど……何より塾にお金かかってんだから一授業分もムダにしないでほしい」と言いたくなる気持ちもぐっと我慢。
「どうしてそう思うの?」とさらにリッスンを深める事にします。
すると「授業を受けるより学校の課題を終わらせたい」とのこと。
ほ……ほほぉ……
家でゲームして漫画読んで寝てる時間あるんだからその時間を課題の取り組む時間に当てればいいんじゃ……
とかも言いたくなりますが、ぐっと我慢我慢。
何故ここでぐっと我慢するのかというと、ここでぐっとこらえないと息子が話す気が失せてしまうと思うからです。
自分の身に置き換えてみてもそうではないですか?
例えば夫とのやり取りの中でも、相談した時にまだ話し終わっていないのに、一言話すたびに「ダメだ」とか「何言ってるんだ」とか否定するような言葉がどんどん返ってきたら「もういいや……」って話す気が失せちゃうんですよね……。
そしてそのうち話したってどうせ分かってもらえないから「話すのやめておこう」って相談することすらしなくなってしまいます。
夫婦間のやり取りの話を例に挙げてみましたが、こういった経験を自分もイヤほどしてきたので(間接的に夫をディスっていますが・笑)、息子にとって私はそういう存在でありたくないと思っています。
なので内容はどうであれ、いったん彼の主張を全部聞いたうえで、「こうしなさい」「ああしなさい」と一方的に指示するのではなく、出来るだけ「話し合い」を重ねる形をとっています。
結局、この“塾を休むかどうか問題”の時には、一応人生を長く生きている先輩として、「授業を休んでもいいけど自分で自分を律して勉強するほうが実はキツいんだよ」ということと、「休む旨は自分から先生に伝える」こと、「授業を休むことでどういう捉え方をされるのか自覚しておいたほうがいいんじゃない?」ということを伝えたうえで、あとは自分で決めるように言いました。
そしたら自分で先生に伝えて休んでいました!
その後、ベッドでゴロゴロしながら漫画読んでる様子を見た時には「おい……!!」と内心思いましたが、それももう自分で自分を律する特訓のうちの一つだと思って何も言いませんでした~。
正直、私自身も自分に甘々で何も出来ていないですし……。
小さいうちは「ダメなものはダメ!」と一刀両断することもありましたし、親の判断で強制的にさせないといけない場面もありましたが、大きくなるにつれて親との関係もゆるやかに変化し、関わり方をアップデートしていく必要があるなと最近とても思います。
中学生ってまだまだ子どもだけど、中身は私達が思ってるほど子どもじゃないと思うんですよね(わからないですけど)。
私もまだまだ子供たちを育てている途中ですし、わからない事だらけです。
何より自分のこともままならないぐらい、全然!!!出来た人間ではないので、頭ごなしに否定するほど立派なことも言えないという……悲しみ(笑)。
半分、何も言えないからまずは聞くようにしているところもあります。
ただ気をつけているのは、「相手が答えたくなるような質問の仕方」をすること。
「聞き出す力」って子育てにおいてもとても重要だと思っています。
「どうしてそういう行動をするのか?」と「行動」にフォーカスを当てた質問を繰り返すのではなく、「どうしてそう思うのか?」と「思考」のほうにフォーカスを当てた聞き方をするようにしています。
そして同じような質問を何度もしないように気をつけています。
(なんで?!どうして!?ってしつこい奴化してしまうと面倒くさくなっちゃうのでここ重要!)
返ってきた答えを一度しっかりと自分の中に落とし込んで、その答えに対してさらに踏み込んだ質問をするべきか、別の角度から質問をするべきか瞬時に考え、「相手が答えたくなるような質問の仕方」を心がけています。
例えば……兄弟喧嘩の仲裁の時など、「子ども達の行動」目線で「どうして蹴るの!?」とか「なんで叩くの!!」という聞き方ではなく、
「どういう気持ちだった?」「どういう風に思った?」と「アナタの気持ちを分かりたい」という方向で話を聞いていくと言葉少ないながらもポロポロと話してくるので、その言葉をすくい取って、話し合いをしていく……というような感じです。
思うようにいかないこともいっぱいありますけどね!!
いずれにせよ、頭ごなしに否定せず、親子でも話し合いをしてお互いの妥協点を見つけていく、家庭内での民主主義を実践していくことがいずれ彼らが社会に出ていく時にも何らかの力になるんじゃないかなと信じています。
▼他のオギャ子さん記事もチェック!
【#1】人気ナンバー1育児ブロガーが育児で捨てた「昼寝の呪縛」
【#2】朝起きたら1歳の息子がいない…扉の向こうで母が見た衝撃的な光景
【#3】振り返ったらすごかった…3児の母が絶句した「キッチンの惨劇」
【#4】3児の母が思考停止。なぜ家の中が「スケートリンク」に?
【#5】仲良しと思ってたけど…遊びに来たママ友「悪気なき善意」の攻撃力
【#6】夫の「休みの日ぐらいゆっくりさせて」にモヤる妻の本音
【#7】「子どもを抱っこするのが苦手」な母は「母親失格」ですか?
【#8】1歳児の奇襲攻撃に困り果てた母を救った「ある行動」
【#9】お菓子購入、生活のお世話…「親として甘すぎない?」の基準とは
【#10】シーツ毎週変える?3児の母がベッドで見た「スゴイ光景」
【#11】もう抜けられない?帰省できずにやむなく選んだ「自堕落正月」
【#12】中学受験する、しないで親子大バトル!母が完敗した「9歳の名言」
【#13】会社の人は大騒ぎ!「会社命」の夫が30代で退職を選んだ理由
【#14】ワンオペ歴13年…夫の転職問題で真剣に考えた「子育て=妻の仕事」か
【#15】13年のワンオペ育児終了…会社をやめた夫の「落ち込み」を救ったものと「奇跡」
【#16】子どもだけの遠出、させていい?母の想像をはるかに超えた「小学6年生の力」
【#17】「在宅勤務なら家で子供を見られるでしょ?」に3児の母が思うこと
【#18】母親は休日なくて当然なの?3児の母が休日の朝食を子どもにまかせる理由
【#19】ツーブロックはなぜNG?学校に残る「謎校則」に3児の母が思うこと
【#20】ご褒美って何?「ゲーミングPCが欲しい」と言う中学生に3児の母が考えたこと
【#21】「父の日」すっかり忘れて夫に責められた3児の母が知った「夫婦関係」
【#22】送迎、お当番…親の負担大な「子供の習い事問題」どう向き合う?
【#23】夏休みの読書感想文で4年生の息子と大バトル…3年後に知った「驚愕の事実」
【#24】夏休みの宿題に「家のお手伝い」?…3児の母が決めた「我が家の手伝い」
【#25】子供2人がやりたい!と言った習い事の入会枠は1人だけ…3児の母の決断
【#26】オンライン授業?分散?休校?コロナ禍の学校に振り回される母の叫び
【#27】デジタルなのに紙ベース?3児の母が「学校からの連絡メール」にモヤる理由
【#28】小学生がおやつを「おごり合い」…3児の母が悩んだ「お金と友情の関係」の伝え方
【#29】「友達から仲間はずれにされる」息子から悩みを聞いた3児の母が答えたこと
▼オギャ子さんのブログ
「kosodatefulな毎日」にもエピソード盛りだくさん!