YouTubeで思わず二度見してしまうタイトル。それは……

よよよ、40万円のエルメスを、ぶ、分解ですと!? 本当にあのエルメスをバラバラにしちゃうの? そんな動画、見たことない!

「ひょっとしてリッチなYouTuberのお金に糸目をつけない『やってみた」系ネタ動画? しかしネタにしてもすごすぎる……」と驚愕したライターの若尾淳子さんが野次馬根性丸出しで、この動画を制作したYouTuberに動画の制作意図を聞いてみた。しかし実際に話を伺ってみると、エルメス解体には、熱い職人魂とバッグ業界の深刻な課題が秘められていた。衝撃のエルメスバッグ分解について前編・後編でお伝えする。

まずは前編では、40万円のエルメスバッグ解体の全貌の詳細を見ていこう。

-AD-

単なる「ネタ動画」とは違う目的がある

40万円のエルメスバッグ解体の動画をアップしているのは、「新進工房」という革職人たちのチャンネル。イマドキなルックスで、通常イメージする頑固で年季の入った「職人」っぽさはまったくない(失礼!)、若い革職人の仙入寛章さん(37歳)と弟の仙入雅之さん(34歳)の兄弟だ。

年々高齢化が進み、若手が出てこない革職人の現場や、ものづくりの裏側、革職人というレアな職業についてもっと知って欲しいという気持ちから、YouTubeを始めたという。

兄の仙入寛章さん・37歳(右)と弟の仙入雅之さん・34歳(左)