勉強もイベントも…刺激的な学校に満足

もちろん、どの学校が好きか、合うと思うかは、家庭それぞれの受け止め方や価値観により、違ってくる。選ばなかった学校を、否定するものではない。

Cさんが、御三家より魅力を感じた学校の生活は、どうなのだろうか。

「昨年はコロナの影響で、休校や動画による授業が多く、長女も不満をもらしていました。今は、とても充実しているようです。

勉強は、順調です。小テストが多いので、定期試験前でなくても、よく勉強しています。おもしろい先生が多く、友達はみんな個性的だそうです。自分でテーマ決め、研究して発表する日もあります。歴史好きで、友達と歴史に関するイベントに参加していますよ。

ちょっと変わった部活を選び、頑張っています。他に、イベントなど刺激が多く、忙しく過ごしています。企業と学校とのコラボイベントにも参加し、楽しそうです。長女は忙しくないと不満なタイプなので。

まだ分かりませんが、早い時期から大学受験を意識することにはなりそうです。学校生活を楽しんだ上でなら……と思います」

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夏合宿、特訓、全て参加して「課金」した

学校選びに信念を貫いたCさんも、『二月の勝者』のドラマや漫画を見て、共感しているという。

「ルトワックがサピックス(御三家合格者が最多と言われる大手塾)、桜花ゼミナールが長女が通った塾と読み替えて見ています。エピソードがリアル過ぎて、怖いくらいです。

黒木先生が、算数のテクニックとして、半分解けばいいと、問題用紙を破ってしまう場面は、納得でした。ターゲットをしぼってでも、とにかく得点しなければならないですから。

後はやはり、課金ゲームというところにリアルさを感じました。それで高められるなら、親としてはお金をかけるのも、やむを得ないと思います。長女は夏合宿や講習、特訓など全て参加していました。

結果を伴ったので、全体として、塾の対応は満足のいくものでした。家から近くて安心でしたし、体育会系のノリが、長女には合っていました。強いてデメリットを挙げるなら、塾の先生の『御三家推し』が強すぎるところでしょうか」

Cさんの長女は、受験生に向けて、「努力は報われる」と応援メッセージを寄せてくれた。そしてCさん一家は、再び中学受験に向けて動き出したという。

「上の子が私立の中学校に通っていると、下の子も行きたくなりますよね。下の子も、塾に通い始めました。二人分の塾代、学費とかなりの費用になりますが、覚悟を決めています」