働き手に求められるDX対応
今、ビジネスパーソンが何を学ぶべきかと、企業の経営者や人事に尋ねれば、このDXとともにAIや語学の3つが挙げられることが多い。会社が変わるために従業員も新しいテクノロジーに精通しなければいけないのは道理だろう。特にアナログな仕事に慣れ親しんできたミドル層ほど、デジタル分野を学び直すことを求められる傾向が強い。
では、ミドルはみんなDXやAIを学び、スキルとして身につけるべきなのだろうか。私は必ずしもそうとは思わない。実際、DXやAIというとあまりにも漠として何からどう学べばよいかもわからず気持ちばかり焦る人も多いはずだ。DXによるビジネス構造の変化や効率化されるメリット、デメリットなどはおさえておく必要があるが、テクノロジーの最先端を学んでエンジニアとして働くのでなければ、そこまでプレッシャーを覚える必要もないだろう。
もちろんあなたが、例えば「DXを柱にビジネスを展開していきたい」というキャリアの将来像を描いているなら話は別だ。しかし、そうではないのに、必要だという外圧におされて仕方なく散漫に学んだところで、あまり意味があるとは思えない。
というのは、DXというのは、学生時代からITになじんでいる若い世代に強みがある領域だからでもある。その分野のエキスパートとして専門性を高めてきた若手が大勢いる上に、これからも増えてくる。ミドルにとってこれほど不利な勝負の場はない。あえてそこに手を出す必要があるだろうか。