2021.11.20
# 企業・経営

「俺、全然スキルがない…」"学び直し"に焦る中年会社員が、知っておかないとマズいこと

前川 孝雄 プロフィール

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慶應義塾大学 環境情報学部教授であり、ヤフーCSO(チーフストラテジーオフィサー)を勤める安宅和人さんは、著書『シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成』(NewsPicksパブリッシング)でこう述べている。

「僕を含むミドル、マネジメント層は、いい歳をして坂本龍馬を目指すのではなく、こういう挑戦をサポートし、励まし、金を出し、必要な人をつなぐという、勝海舟的なロールを担うべきだ」

DXやAIを学び最先端の知識・スキルを持つ若者が活躍するために、ビジネス経験豊富なミドル・シニアが果たせる役割はいくらでもあるということだ。

 

また、DXを懸命に推進しようとする伝統的な大企業などにもこう釘を刺している。

「オールドエコノミー側の既存の大企業に革新の先頭や、未来を生み出す主力を担ってもらうという発想は捨てたほうがいい。あなたたちが集中すべきことは、まとまった経営リソースを活用することで事業を刷新して生き延びることであり、不連続な変革の騎手になることではない。大企業頼みの発想を霞が関、大手町で繰り返し聞くのでここで釘を刺しておきたい」

つまり、人も企業も総力戦で皆がDXの担い手になる必要はなく、一部のDX推進人材や企業・団体が思う存分働けるよう、支援する側にも沢山の仕事・役割があるということだ。

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