「都心のタワマン」の修繕積立金、ここへきて値上がりしている「怖すぎる理由」

「管理ビジネス」の餌食に

全国で、修繕積立金の増額が相次いでいる。保全は必要だが、大規模修繕に絡んで儲けを企む業者は多い。一方、管理が行き届かないマンションはスラム化する。大切な不動産をどう守ればいいのか?

10年で5割も高くなった

「管理組合で修繕積立金の増額の話が出たのが2年前。築10年目のことでした。それからずっと、組合の総会では激しい議論が続きました。

とりわけ高齢者世帯の何人かが、強硬に値上げに反対していました。その理由が『年金暮らしなので、経済的に苦しい』『次の修繕まで自分が生きているかわからない』というもの。1戸あたり平均して月額5000円ほどの値上げでしたが、意見をまとめるのに理事たちはとても苦労していたようです。

議論が長期化するうちに、『ペットのマナーが悪い』『夫の留守に男が上がり込んでいる』なんて噂を流される理事もいて、管理組合はかなりギスギスした雰囲気になってしまいました」

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こう語るのは、東京都23区に建つある高層マンションの住人だ。この物件に限らず、修繕積立金の高騰に悩まされているマンションが急増している。

国土交通省が今年9月に改訂した「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」を見ると、1平方メートルあたりの修繕積立金は(20階未満・建築延床面積5000平方メートル未満の物件の月額)、335円で、10年前から5割以上も増額されている。

仮に80平方メートルのマンションであれば、月に9000円も値上がりしているのだ。20階建て以上のタワマンに限って言えば、60%以上値上げされている。

言うまでもなく、マンションには寿命がある。一戸建てであれば自分の意思でリフォームしたり、建て替えたりすることができるが、区分所有のマンションであればそうもいかない。

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