2021.11.27
# 韓国

韓国は「変わる」ことができるのか…? 文在寅「大嘘つき政権」が終わってこれから起きること

武藤 正敏 プロフィール

全斗煥の「業績」をいま振り返る

朴大統領が暗殺された後、社会の混乱を収拾して成長軌道に乗せ、ソウルオリンピックの招致に成功して韓国を国際社会に飛躍させるきっかけを作ったのが全斗煥大統領である。

朝鮮日報は、全斗煥政権時代の韓国経済の成長、国際関係について次のように評価している。

◆政権が発足した80年のGDP成長率はマイナス1.6%、消費者物価上昇率は28.7%であった。経常収支は赤字から抜け出すことができず、失業率は5.2%の達した。

◆政権1年目の一人当たりGDPは1714ドル(約19万7300円)であったが、政権末年には4754ドル(約54万7200)ドルと2.8倍に増加した。この間、年平均9%の経済成長を成し遂げ、物価も安定させた。

 

◆付加価値の高い自動車・電子・半導体といった先端産業が世界的な競争力を持ち始めたのも全斗煥時代である。中間層も厚くなった。

◆ただし、こうした経済的成果の裏には、政経癒着など各種の権力型不正があった。在任中「統治資金」の名目で大企業からおよそ7000億ウォン(約780億円)台の秘密資金を集めてもいた。

◆在任中の96年にアジア大会、88年のソウル・オリンピックを招致し、国の威信を一段階引き上げた。漢江総合開発事業も推進し、江辺北路・オリンピック大路などを拡大・新設した。社会的には夜間通行禁止を解除し、課外活動の禁止、制服の自主決定を施行した。医療保険と産業災害保険(労災)の適用範囲拡大も行った。

このように、現在の韓国の発展した姿の多くは全斗煥時代に出来上がったものである。

全斗煥氏は、生涯大統領にとどまり国家の発展を主導しようとした朴正煕氏とは違い、大統領として7年1期で交代するとの約束を守った。これは民主的な政権交代の前例となった。全斗煥氏については功罪半ばする側面はある。だからこそ総合的、客観的に同氏を評価することが適当であろう。

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