習近平ですら吹っ飛ぶインフレの脅威…2022年、世界「大乱」に立ち向かう7つのポイント

大原 浩 プロフィール

どの程度のインフレになるか? 

今回やってくるであろう「大乱」の直接的原因は、「インフレ」と言える。

共産主義中国の目覚ましい発展も「デフレ型経済」(参照:2019年5月29日公開「世界経済低迷の最大原因・中国が退場すればデフレが終わる」)に強いおかげであり、日本をはじめとするほかの国々よりも優位に立っていたからだ。それが反転してインフレになれば中国経済は沈没する。

原油などの価格が上昇すれば、人件費が安くてもエネルギー効率が悪い中国で生産することは不利だ。しかも、製品の輸送にも大量のエネルギーを使用するから「地産地消」が大きなトレンドになる。エネルギー効率がよく、環境対策にも優れた日本(あるいは現地の日系企業)での生産が優位になるのは当然だ。

そして、このインフレに対して誤った対策をとったのがトルコである。インフレ率が20%近くもあるのにもかかわらず、主要政策金利を「引き下げた」上に、同国の独裁的地位にあるエルドアン大統領が、インフレが高進する中で利下げの正当性を改めて主張したこともあって、トルコリラの相場が急落。リラに売りが殺到する状態が続く。

最近、円安による物価上昇が心配されているが、インフレ下で低金利を維持すると通貨安になる傾向があり、結局は(輸入物価の上昇により)インフレを加速することになる。

したがって「先手を打った利上げ」が非常に重要だが、実のところ利上げは政治的に不人気で実行しにくい。FRBのテーパリングに向かった動きにもその傾向がありありと見える。

しかし、利上げが遅れた場合には、資本主義の歴史では異例である四半世紀ものデフレが続いた(日本では)後のインフレが「相当な規模」になる可能性が高い。ちなみにバイデン政権の愚策の一つである急速な「脱炭素」政策もインフレを加速させる。

 

<参考記事>
「4半世紀デフレの後の『反動インフレ』は起きてしまったら制御不能か」
「エネルギー価格高騰、脱炭素・EV化を推進する国家・企業は総崩れか」
「インフレ経済突入で、今度こそ日本は『勝ち組』になるかもしれない」

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