もはや「アイドル」という枠で語ることが難しいほど、その歌唱力の高さに定評があるK-POPアイドル。K-POPアイドルの歌声を分析するYouTubeチャンネルが人気で、K-POPアイドルを目指す人たち向けた指導も行っているボーカルトレーナーのSAKIKOさんに、歌がうまい男性アイドル5人を選んでもらった。

※以下、SAKIKOさんのコメント。

 

K-POPアイドルの方々は歌唱力の高い人が多くて「神々の遊び」状態なので、今回は10代から20代半ばくらいまでで活動中のダンスとボーカルをやっているアイドルグループのメンバーのみを選考対象としました。また、単純に上手さでは絞れないため、私が独自に設けた「部門」別に選んでいることをご了承ください。なお、紹介する順番(数字)に特に意味はありません

1. 王道部門:BTSのジョングク

王道部門はBTSのジョングク〔PHOTO〕公式インスタグラムより

BTSのジョングクは歌声に独特なクセがありません。低音から中音域での変幻自在さは言うまでもなく、高音はしなやかに伸びていく。とてもバランスのいい歌声です。それが彼の最大の特徴であり、「歌が上手い」「声が好き!」と言われる所以だと思います。好みが分かれない声なんです。もともとの素質もありますが、技術があるからこそバランスよく声が出せる、というのもあります。

ジョングクのソロ曲『Euphoria』(2018年)は彼のしなやかな高音を堪能できます。

また、英語の歌詞だと声のアタックが強くなり、歌声の輪郭がよりハッキリします。韓国語と英語での歌い方の違いは、彼の歌唱の幅の広さを表しているといえます。ジョングクはメンバーの中でも歌っているときの英語の発音がきれいですが、きっと耳も良いんでしょうね。

特に『BUTTER』では、韓国歌詞の楽曲にはない、タイミングをギリギリまで溜めて歌うかっこよさが出ています。