2021.11.30
# 新型コロナウイルス

再び「コロナ世界」に引き戻されるヤバイ現実…「オミクロン株」が世界経済にもたらすこと

「オミクロンショック」到来

世界保健機関(WHO)が先週金曜日(11月26日)、南アフリカで発見された新型コロナウイルスの変異種を「オミクロン」と名付け、最も警戒レベルが高い「懸念される変異型(VOC)」に分類したことを受けて、先進各国が相次いで水際対策の渡航禁止措置や国内の感染防止策を強化し始めた。

このオミクロンは、原油価格高騰、半導体などのサプライチェーンの混乱、雇用コストと物価のスパイラル上昇の3つを主原因としたインフレ懸念の台頭、世界をコロナ危機に引き戻す悪役にならないか懸念されている。

オミクロン株の対応に当たる南アのラマポーザ大統領/photo by gettyimages
 

一方で、日本はオミクロン危機に見舞われれば、迫りつつあった円安から一時的に開放されるかもしれない。

早朝の日本に、南アフリカで新型コロナウイルスの変異種が発見されたことが伝えられた11月26日。東京株式市場では朝から航空会社株や旅行業株を中心に売り物が続出、日経平均株価が終値で前日比747円安の2万8751円とほぼ5か月ぶりの急落を記録した。

その後も株安の連鎖は止まらず、欧州株も軒並み下落。最後は、米株式市場でニューヨーク・ダウが同じく905ドル安と世界同時株安を引き起こした。

リスクを嫌い、持分を処分するリスクオフの流れは、為替や金利、商品の市場にも波及。外国為替市場では、このところ1ドル=115円台まで進んでいた円安・ドル高基調が一変、1ドル=113円台前半までドルが売り進められる場面もあった。

マネー市場の大混乱を引き起こした原因は、ウイルスの表面にある突起「スパイクたんぱく質」に従来の変異種に比べて30以上の変異がみられるオミクロン株の登場だ。

感染者が重症化するリスクや死亡するリスクについてはまだ不明だが、感染力の強さが指摘されたうえ、南アフリカの隣国ボツワナのほか、イスラエルや香港、ベルギーでも感染者の発見が伝えられたことが、ウイズコロナに舵を切って経済の回復に政策の軸足を移していた各国政府の警戒感に火を付けたのである。

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