2021.12.14
# 事件

積水ハウスの「地面師事件」、あのとき「社長」「部長」「部下」たちがやっていたこと

藤岡 雅 プロフィール

「意に介していなかった」「全くわかりません」…

この取引では、偽の地主と契約し手付金14億円が支払われた上で仮登記が行われた後、本物の地主から「私は契約していない」との旨の警告が届いていた。このため、三谷氏はさらに本人確認を進めると報告している。

「2.」については、取引から外されたブローカーが抗議のために積水ハウスを訪れ、阿部氏と過去に取引の経験があると発言したことから、その事実関係を阿部氏に確認するものである。

 

この2点を三谷氏は阿部氏に報告したわけだ。

当然、「1.」の本人性のトラブルが報告の焦点になるはずだが、阿部氏は地主の本人性に問題が生じていることについては、「意に介していなかった」と証言した。

尋問で原告側弁護士は、こう問いただした。

「本人確認について問題になっているような手紙のやり取りがあることを理解していましたか」

阿部氏の答えはこうだった。

「いや、全くわかりません。要するに本人確認は済んでいるとのことで、この紙(メール)は、嫌がらせや妨害の類であるという話でした。ですから私の中では意に介しませんでした」

「本人確認については、どういうことが問題なのかという質問は、三谷さんに特にされなかったのですね」

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