2021.12.05
映画も大ヒット『きのう何食べた?』が教えてくれた、男性が「おじさんをこじらせない」方法
「おじさんが楽しそうなのがかわいい」
大ヒットマンガ&ドラマ『きのう何食べた?』が映画化され、大きな反響を呼んでいます。
わたしもこれまで、原作マンガ、ドラマと、シロさんとケンジをめぐる様々なエピソードに楽しませてもらってきましたが、今回の映画からも、あたたかい気持ちをもらったり、人生について考えさせられたりしました。

ところで、映画観賞後、SNSなどで感想を検索していて印象的だったことがあります。それは、
「おじさんが二人で楽しそうにしているのがかわいい」
といった趣旨の書き込みが多数見られたことです。
本作に、どこか「好ましいおじさん像」を提示する側面を感じ取っている人が少なくないようなのです。30代の友人の男性の山本さん(仮名)も、「シロさんって、自分の器の小ささを自覚してるところとか、人間関係でウジウジ悩んでるところとか、すごく素敵なおじさんだよね〜」と言っていました。
今回、映画本編やそれにまつわる感想を見た後にあらためて原作マンガを読み返していて感じたのは、たしかに本作には、主人公のシロさん(筧史朗)が、ある種の「おじさんの悪いクセ」が行き過ぎそうになるのを抑制したり、「おじさんをこじらせる」のを押しとどめたりしている瞬間を描いたシーンが少なからずあるように見える、ということでした。