社命に忠実に働くより自由気ままに働いたほうが成果が上がる、意外な理由

楽天大学学長と新規事業家が語り合う
仲山 進也, 守屋 実 プロフィール

守屋 問題は、本来は「仕事のプロ(ネコ・トラ)」の人たちも一定数いるはずなのに、今の日本の組織では表に出る人が少なすぎることですよね。

お客に喜ばれることをやる社員が生きにくい「イヌ組織」

仲山 はい、イヌの皮をかぶった「隠れネコ」がたくさんいると思っています。ネコやトラは、指示されたこと以外でも、お客さんに喜ばれると思うことをやり始めてしまいます。でも、現状は「組織に所属するとはイヌとして活動することだ」という価値観が支配的になっていて、ネコやトラのようにふるまうと社内で生きにくいので、目立たないようにイヌの皮をかぶって隠れているんです。

守屋 わかります。僕も「会社のプロ」の存在を否定しているわけではないし、「隠れ仕事のプロ」に目覚めてほしいと思っています。

仲山進也氏

仲山 「会社のプロ」でいると、例えば「45歳定年制」のトピックは恐怖でしかないですよね。社内のことに詳しいのがウリだと、会社から出されてしまったらウリがなくなってしまう。「隠れネコ」(隠れ仕事のプロ)が本来のネコ性を取り戻す「ネコトレ」をしていくことで、会社に依存しない生き方を見つけていけるのではないかと。大企業の方はみなさん優秀なので、ネコトレをすることでもっと自由に働けると思うんです。

守屋 いわゆる会社が考えている社命は、前期よりも今期、今期よりも来期といった狭い範囲の成長の方向性です。しかし、ネコやトラの持つ意志や使命はもっと人間の情熱に基づいた幅広いものであると思います。「しめい」は、「私命」ではないですよね。「自分が得するからやる」のではなく、広い目で見て社会の発展にも会社の発展にも寄与するのが「使命」です。つまり、ネコやトラは単なるアウトローではなく、会社にとっては必要不可欠な存在だといえます。

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