いま、少女漫画界には「ちょいワル男子」ブームが来ている!? ちょいワル男子の魅力を、出版社の男性たち4人が語り尽くします。
【前編】「いま少女漫画界で「ちょいワル男子」が大人気になっているのをご存知ですか…?」はこちら

テーマ(3)推しヒロインは?
――少女漫画ですから当然ヒロインが主役ですが、はたして男性は少女漫画のヒロインにときめくのか⁉ ということで、皆さん、お気に入りのヒロインはいますか?
Y崎:やはり少女漫画家さんは女性を描くのが上手なんです。だからヒロインはみんなとてもかわいくて。悩みますね……。
Y地:男性人気が一番高いのは一咲だと思う。
一同:わかる!

↑座談会メンバーも声をそろえて「かわいい」と言う一咲。このキラキラ感は何……!?
Y地:個人的には『ひかえめに言っても、これは愛』の理沙かな。自分が間違ったことをしたらはっきりと注意してくれる子。最初は気が弱かった女子が徐々に成長して自分の気持ちを言えるようになるというヒロイン像もあるけど、理沙は最初からキッパリしている。

↑イケメンに頼ってほしいと言われても自立を優先する理沙。
Y崎:理沙は絡まれても断るもんね。ちょっと怖くても堂々としているのが理沙の魅力。ちょいワル男子の相手って、自分の意見を言えるヒロインが特に多いですよね。反骨心が強いというか。
Y地:時代にもよるよね。昭和と令和じゃ女性像も違うだろうし。
Y本:最初から関係性ができているヒロインとヒーローだったらいいけど、孤立していたり怖がられたりしているちょいワル男子に近づけるくらいの我の強さがないとそもそも始まらない(笑)。『極婚』の澪も普通の女性として描かれてるけど、極道の妻になる決意をできる時点で度胸がある。
Y崎:『お嬢と番犬くん』の一咲も、ヤクザにさらわれたときに思い切ったことをしていたよね。啓弥が助けてくれるという信頼感もあるんだろうけど。

↑危険な状況でも怯まない一咲。さすが組長の孫娘なのか……?
Y本:男性向け漫画の「男の理想を詰め込んだ女の子」もかわいいんだけど、少女漫画は「よりリアルな女の子」を描いていて、それがいい。地に足がついているというか。