2021.12.11
# Amazon

インフレに転換すれば、ニッポンの「物流企業」が復権し、「e-コマース」を支配する可能性があるワケ

大原 浩 プロフィール

農業も物流も日本の飛躍は「工業化」にかかっている

日本の強さは、「現場力」や「積み重ね」にある。プログラムを書いたら終わりのITとは根本的に違うのだ。

また、製造業の発展=「日本品質の維持」に必要なのは「たゆまない努力」であり、「一攫千金」の山師的要素が重要なITビジネスとは真逆ともいえる。

米国はゴールド・ラッシュに象徴される、言葉通りの「山師文化」の国である。「一攫千金」を求める熱狂は半端ではない。だから、IT産業で米国勢が優位であったのだ。

それに対して日本は、2月28日公開「1400年の歴史、世界最古の会社が日本に存在している…!」で述べたように、「歴史と伝統が最大の強み」の国である。

だから、米国の「山師文化」を表面的になぞっただけでは日本は発展しない。「失われた●十年」などと言われる時代が長く続いたのは、日本人に似合わない「山師文化」を猿真似しようとしてきたからだ。

確かに、前記「日本の『製造業』、じつはこれから『黄金時代』がやってくる…!」で述べたように、デフレ時代に「日本品質」の重要性が低下したのは事実だ。しかし、インフレ時代において、この記事の副題の通り、「そして『日本品質』が優位になる」のは間違いがない。

この「日本品質」は物流においても開花するが、忘れてならないのは農業だ。

米国は食料生産大国であるが、その手法は広大な土地で水、肥料、さらには大型機械に必要なエネルギーを爆食いして成り立っている。利用している水の大部分は地下水であり、使い切ってしまうと、再びためるためには何百年、何千年もの歳月が必要だ。また、肥料や大型機械に使用する化石燃料は、12月6日公開「脱炭素原理主義が今の『自業自得エネルギー危機』を招いている」で述べたように、バイデン政権の「脱炭素」という愚かな政策もあって逼迫している。

もちろん、現在の日本の農業は厳しい状況だが、その原因は、モルヒネともいえる農業補助金のバラマキであり、本来優秀な農業(農家)が腐ってしまったからである。

 

11月6日公開「食糧危機は中国から始まる――14億人の民を誰が養えるのか」で述べたような世界的食糧危機、そして資源の枯渇がやってくれば、日本の農家(農業法人)も奮起して、少ない土地で資源・エネルギー効率の良い農業に邁進するのではないかと思う。

危機に強いからこそ日本は1400年も継続してきたし、「省資源・高効率」は日本のお家芸といえる。

SPONSORED