「とにかく日本をどうにかしないと」40代起業家2人が覚悟する理由

佐々木紀彦×本山勝寛対談・後編
東洋経済オンライン編集長からユーザベースに移籍し、編集長としてNewsPicksをビジネスパーソンに不可欠のメディアに育て上げた佐々木紀彦氏が独立、新メディア立ち上げの準備に入ったことは、業界をざわつかせた。10月に佐々木氏が刊行した著書『起業のすすめ さよなら、サラリーマン』からは、起業にまつわる諸課題や具体的なキャリア像、成功のためのステップについて、取材や文献の読み込みが周到におこなわれた成果を読み取ることができる。その佐々木氏と、日本財団を退職して11月に子ども向けSNSを開発する新会社「4kiz」を設立したばかりの本山勝寛氏が、現在の日本で組織を離れて起業することがどんな意味を持ち、どのような風を受けているのか、ざっくばらんに語り合った。新事業を通して、二人はどんな未来を私たちの目に見せてくれるのだろうか。その後編をお届けする。前編はこちらをご覧ください。

日本の衰退をただ傍観するわけにはいかない

本山:佐々木さんはインタビューで国家という言葉をよく使われます。佐々木さんらしさだと思うのですが、背景とお考えを聞かせてもらえますか?

佐々木:世界に行くのはかっこいいと思うのですが、ボーダレスワールドになっても国家という枠組みは50年〜100年は残るでしょうし、世界は簡単にはひとつにはなりません。そう考えると、自分の暮らす日本が過渡期にあって衰退していく中で、指をくわえて傍観するわけにはいきません。日本という国家単位、社会単位で貢献することが、起業家としてやりたいことです。

オンラインで対談する佐々木紀彦氏(左)と本山勝寛氏(右)

政治家か起業家かも悩んだのですが、30代で政治家に向いていないと達観したので、今までやってきたメディアの領域で起業家として挑戦しようと考えました。とにかく日本をどうにかしたい。そういう理屈ではない思いがあるんですよね。そして日本で成功すれば、その次に世界が見えてくる。

本山:日本をどうにかしたいという思いが起業の発端なんですね。

佐々木:将来は世界に行きたいけれど、海外で主役になるのは並大抵のことではありません。大谷翔平選手などは例外ですが、ビジネスやメディアのフィールドは文化の依存性が高いので、いきなり外で戦うのは勝算が低い。まずは自分が主役になりうるフィールドでインパクト出せることをやるほうがやる気が出ると思いました。

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