2021.12.09

年収2000万円は今や昔 落日のフジテレビに見切りをつけた若手社員たちの本音

木野 活明 プロフィール

続々退社する名物プロデューサー

だがフジテレビの場合、若年層が退社していく事情は他の企業とはかなり異なる。入社間もない社員が退社していくのではなく、キャリアを積んだ中堅幹部が次々に退社しているという違いだ。

Photo by iStock
 
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中堅社員の人材流出は枚挙に暇がない。2019年1月にはドラマ『コード・ブルー』で知られる有名プロデューサー・増本淳氏が43歳で退職。同年6月には『恋仲』『好きな人がいること』の藤野良太プロデューサーが入社14年目で退職、藤野氏のもとでディレクターを務めた金井紘氏も退職した。いずれも現在はフリーで活動している。

フジテレビが非常事態に陥っている元凶は何か。

最も大きな原因は、日枝久フジ・メディアHD相談役(84歳)と、同社と子会社のフジテレビ会長を兼務する宮内正喜氏(77歳)による「日枝・宮内体制」だという。日枝氏は1988年にフジテレビ社長に就任、その後も会長を務めた。相談役に就いた2017年以降も、フジサンケイグループ全体の「ドン」として、人事権を含め絶大な権力を今も持つ。

宮内会長は日枝氏が社長時代に秘書を務めた側近だ。2007年に系列の岡山放送の社長として出向したが、2015年にBSフジ社長として東京に戻り、2017年はにフジ・メディアHDとフジテレビの会長に就任。日枝相談役と二人三脚でグループを牛耳っているという。

後編(昔は年収2000万、いまや700万 どん底に落ちたフジテレビ社員たちの肉声では、この7月の番組編成局長人事の余波、そして企画の自由さもカネもすべて失われた制作現場の社員たちの肉声を紹介する。

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