「また外国人、先物こんなに売ったの?」
日々の流動性にとって、影響力が大きいのは外国人投資家(というか海外ヘッジファンドの短期売買分)である。
オミクロンとテーパリング加速のW売り材料を手掛かりとして、日本株に売り圧力をかけてきたのが11月26日以降だ。
東証が開示した投資主体別売買動向から見ると、オミクロン懸念を反映した11月第4週と12月第1週、この2週間の外国人投資家の日本株売りは強烈だった。外国人投資家はこの2週間で、現物株を3684億円売り越し、先物にいたっては1兆1128億円も売り越していた。
オミクロン出現によるちゃぶ台返し相場、その元凶は「外国人の先物売り」だったというわけだ。「また外国人、先物こんなに売ったんか」、毎度のことである。
その後、オミクロンの重症化率が高くないことが明るみになると、一旦株式市場もリバウンドを果たした。ここではオミクロンを売りネタにした分だけの買い戻しになるため、強めに戻すとはいえ、オミクロン出現前株価を超えられない。それが今の日本株である。
それにしても毎回、海外勢による先物売りが日本株には多大に持ち込まれる。
そうした売りが、押し目買いを入れる個人投資家を潰していく。株価が下がること自体がセンチメントに与える影響は大きい。株価が下がることが不安を増幅させるからだ。