欧州の厄介の種、ウクライナ迷走の裏舞台と落とし所をすべて解説する

緩衝国というロシアの狙いは実現するか

なぜか西側が報じないウクライナ軍12万

ウクライナとの国境にロシア軍が集結している。その数は10万を越える。一方、西側のメディアは無視しているが、ウクライナ東部ドネツク地方――その多くを親ロシア勢力が制圧して、キエフの政府に従わない――めがけてウクライナの大軍が集結している。ロシアは、その数は12万強だと言う。

ウクライナが、2014年、親ロシア勢力に制覇された東ウクライナを奪還するため、ロシア軍を挑発して西側を引きずり込もうとしているように見える。

東ウクライナの地図を前にしたプーチン・ロシア大統領 by Gettyimages 
ホワイトハウス執務室からゼレンスキー・ウクライナ大統領に電話するバイデン・アメリカ大統領  by Gettyimages

これに対してバイデン米大統領は、ロシアが武力行動に出ても米国軍は派遣しない、その代わりロシア経済に破滅的な打撃を与える制裁をする、と言っている。ロシアは、西側がウクライナをNATOに入れないこと、兵器を渡さないことを約束する条約を結んでくれれば、国境から軍を撤退させてやると言い、早くも長大な条約案を発表している。

西側は、ロシアのいいなりになるのは嫌なのだが、さりとてロシアとの紛争を抱えたウクライナをNATOに抱え込むのも困るので、ロシアとは話し合いを始めるかっこうをとり、ウクライナ軍は当然沈めて、事態の収拾を図りたいところだろう。

 

それに考えてみると、ロシア経済に破滅的な打撃を与えると言っても、ロシアの原油・ガス輸出を止めれば、西側は真冬の暖房するにも差し支えることになる。

一言でいえば、こんな構図なのだが、事態は第2次大戦直後、スターリンが東欧諸国を次々に吞み込んでいった過程を思わせる。既に東欧諸国は米・西欧諸国にウクライナをもっとしっかり守れと叫び始めている。

なぜこんなことになったのか、これからどうなるのか。

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