2021.12.23
# ビジネス

「オシャレ」が死んだ日本を、「ダンス世代」の若者たちが“覚醒”させ始めたワケ

Z世代が「ファッション」を盛り返す
小島 健輔 プロフィール

バーチャルとリアルの区別無き「2.5次元感覚」

少年・少女期からスマホとSNSで繋がって育ったデジタル・ネイティブであると同時に、学校教育でダンスが身についた世代だということにも注目すべきだろう。

2011年から小学校、12年からは中学校でもダンスが必須科目になり、13年には高校にも導入されたが、ストリートダンスやヒップホップダンスも含まれ、小学生から9年間も続ければハイテンポのリズム感覚が身につくのは必定だ。ユーチューブやTikTokでMMDや「踊ってみた」が盛り上がっているのも頷ける。

そんなダンス必修先頭世代が今や17歳〜24歳になったのだから、エンタメはもちろんファッションも根本から変わっていく。

初音ミクなどを躍らせるMMDがファッションに影響を与える photo/gettyimages
 

そのキーポイントはバーチャルとリアルの区別無き2.5次元感覚であり、ポップスはボーカロイド感覚の超広音域・超早口、ダンスはMMD感覚のハイテンポなデジタルリズムが当たり前になり、実際にボーカロイドモデルのように歌って踊れる子たちが急増しているのには驚かされる。

そのリズム感は従前のエンタメタレントとは次元を画するハイテンポなもので、アイドルグループのダンスなどスローモーションに見えてしまう。

ダンス世代は当然にファッションも変えてしまう。

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