リチウムイオン電池の材料が本業の会社といえば、田中化学研究所(4080)が挙げられる。2次電池向け材料専業でリチウムイオン向け製品が売上の9割近くを占めており、電気自動車向けに注力している。
会社計画では、22年3月期の業績は6億5000万円の営業赤字だったが、10月26日に上方修正を発表。8億円の営業黒字とした。もともとの赤字予想は重い先行費用が大きな要因だったが、それをこなして、なおかつ一転して「営業益黒字化」である。
株価は21年秋から上昇を続け12月1日に2100円のピークを迎え、その後調整局面に入った。利益確定の売りをこなしつつ、また出直りの兆しを見せている。株価1800円水準であれば、まだ割安ではないだろうか。
ニチコン(6996)はアルミコンデンサーを主力事業とし、EV用のものも手掛けている。同社は車載用のフィルムコンデンサーはもちろん、ほかにもEV用急速充電器など環境社会へのビジネスへの拡充を目指すと力説する。
業績も悪くない。22年3月期の業績予想は売上1325億(前期比14%増)、営業利益は46億円(前期比192%増)。株価は2020年10月から急騰し、1000円以下だったのが21年1月には1500円超えを達成した。その後調整局面を迎え、しばらくの間は1000~1200円のボックス相場を形成したが、11月末に1200円の上値を突破。これから上昇局面を迎える確率は高いだろう。

12月にオススメの株主優待券は?
12月は多くの株主優待の権利確定がある。そこで最後に、今月「オイシイ」株主優待を紹介しておこう。
優待利回りだけで2%をゆうに超える銘柄がすかいらーくホールディングス(3197)だ。もらえる株主優待は、ガストやジョナサンといったレストランでの食事券(100株で4000円相当)。コロナ禍で株価が低迷していたが、21年12月期は営業黒字化を見込んでおり、株価も出直りの兆しを見せている。