「母親」像にしばられてしまいがち
「母親なら子どもを優先すべき」「母親なら絶対手作りご飯を作るべき」「母親なら子どもとずっと一緒にいるべき」……etc.。世の中には、いろいろな「母親ならこうあるべき」という世間的な理想像があって、その像に合っていないと「母親の自覚がない」などと言われてしまうことがあります。

でも、「母親らしさ」とは一体なんなのでしょうか?
家庭によって環境が異なり、それぞれの事情があります。できること、できないことが違うなかで、どの母親もまったく同じように家事・育児ができるわけではありません。にも関わらず、その背景を無視して「母親の自覚が足りない」と言われてしまうと、一生懸命やっていてもダメなのか……と悲しい気持ちになるものです。
1歳のふたごを育てる真美さん(35歳)は、夫は仕事が忙しく実家も遠方のため、ときどき地域のサポートサービスを使い、子どもを預けて美容院などに行くといいます。
「なにげなくそれを義母に言ったんです。そうしたら『自由でいいわね、私のころは自分のことなんて我慢して子どものために時間を使っていた。母親らしくない母親ね』と言われたんです。ふたごはまだ1歳で、ほぼ一人で子育てしているようなもの。正直、サポートサービスを使うのも3ヶ月に1回程度で、その1日で美容院に行ったり歯医者に行ったり……最低限の自分の身の回りのことを済ませています。それでもそれを“自由”と言われてしまうと、母親らしさっていったいなんだろうって思ってしまいます」
周りから古い価値観を押し付けられて苦しい思いをしている母親はまだまだ多いもの。
変化するライフステージに寄り添う情報サイト『ママリ』で連載中の人気漫画「ふわふわハム美さん」に登場するハムスター(!)のハム美さんは、こうした“周りからの圧力”に対して心強い反論をしてくれる、と話題です。