香港議会選、親中派圧勝で「一国一制度」化の実現が時間の問題に

「旧き良き香港」はもう二度と戻らない

香港立法会が親中派一色に

12月19日に開かれた年末恒例の『M-1グランプリ 2021』(ABC・テレビ朝日系列)は、50歳と43歳のコンビ「錦鯉」が優勝した(個人的には「オズワルド」が10年に一組の逸材と思った)。

日本中がこの漫才の祭典に見入っていた頃、近隣の香港では、「笑えないコメディ」が展開されていた。議会選挙にあたる立法会選挙である。

親中派(建制派)の圧倒的多数の候補と、「自称民主派」と呼ばれるごく少数の候補たち計153人が、90議席を争い、正月から始まる任期4年の香港立法会は、親中派一色に染められることになった。

Gettyimages
 

一般の有権者が投票できる直接投票枠(定数20議席)の投票率は、30.2%と過去最低だった(前回2016年は58.28%)。少なからぬ香港人たちが、「勝手にしろ」という面持ちで、冷ややかに「眺めていた」からだ。

いちおう「立法会選挙」と呼ぶものの、750万香港市民の代表というよりは、中国政府の代表のような人たちが、続々と選ばれたのだ。

前回2016年の立法会選挙までは、「港人治港」(香港人が香港を治める)が原則だった。ところが今回は、「愛国者治港」(愛国者が香港を治める)に変わってしまった。「愛国者」とは、「中華人民共和国を愛する者」という意味で、「愛国者」として認定されないと立候補できなかったのだ。

中国において愛国者は、「愛党者」(中国共産党を愛する者)、もしくは「愛習者」(習近平総書記を愛する者)と、ほぼ同意である。そのため、「愛港者」(香港を愛する者)ではあるが、「愛国者」「愛党者」「愛習者」ではないという香港人たちは、投票したい候補がいなくなってしまった。

「世界一自由な都市」だったはずの香港は、なぜこんなことになってしまったのか? そしてこの先、一体どうなっていくのか?

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